メキシコのイスラス・マリエタス諸島にあるプラヤ デル アモール、別名ヒドゥンビーチは、ポッカリと穴が開いた洞窟の中にあるビーチです。
SNSなどの影響で知名度がどんどん上がってきており、今や「1度は訪れたいビーチ」として、旅行者が絶えず訪れている観光スポットです。
そんなアツい観光スポットを、下調べ不十分で訪れたMoose(ムース)の体験記をお伝えします。
情報が少ないマリエタス諸島のヒドゥンビーチ
旅行前にインターネットで情報収集する事が大好きなMoose(ムース)ですが、このビーチに関してはとても苦労しました。
いつも通り日本語と英語で検索しても、「コレ!コレ!」という情報がヒットしなかったからです。
行き方などはなんとなく分かっても、ツアーの申し込みは事前にした方がいいのか、また情報によっては閉鎖されていて現在は行けないとか、色々な不確か情報が錯乱していてかなり困惑してしまいました。
結局、ツアーの事前申し込みはイマイチわからない点が多かったので、しない方向で現地に乗り込むことにしました。
プエルト・バヤルタでのツアー勧誘
お目当てのヒドゥンビーチは、メキシコのプエルト・バヤルタから船で数時間の島にあります。
ですのでもちろん滞在先はプエルト・バヤルタ市内。
さっそく現地のツアー会社を探そうと、街の散策へでかけました。
メキシコのビーチリゾートを訪れるのは初めてではないので、絶対すぐにツアー会社は見つかると思っていました。
理由はこちらの写真をご覧ください。
街のいたる所でこのように、マリンスポーツや離島ツアーを観光客相手にさばきまくっているのです。
こういった光景はメキシコのカンクンやプラヤ デル カルメンでも沢山見かけました。
とってもオチャメなセニョール達が口説きに来ます(笑)
ツアー会社を決めていなかったので、とりあえず話を聞くことにしました。
後々に発覚するのですが、ヒドゥンビーチ行きのツアーは2種類あり、お得感満載のお安いツアーはお目当てのヒドゥンビーチに上陸しないということが判明!!
危うく関西の商売人メキシカンバージョン、「ねーちゃん、まけとくでぇ~!」にやられるところでした!!
ヒドゥンビーチ上陸ツアーはまさかの予約でいっぱい
もう少しでプラヤ デル アモールへ行かないツアーをつかむ所だったので、そそくさと滞在先へ戻って、信頼ある受付のお姉さんにヘルプを頼むことにしました。
さすが現地の人!マリエタス諸島ツアーについて、色々と分からなかったことを教えてくれました。感心している所にお姉さんが、「ビーチへ上陸するツアーは予約でいっぱいよ。」と衝撃の一言!!
はぃ~!?
今なんと仰いました??ここまで来てビーチに行けない!?そんな悲劇あってはならない!と、お姉さん任せに必死にお願いして探してもらいました(笑)
するとお姉さん、「プライベートツアーならかろうじて予約できるよ。」と!
二つ返事で予約をお願いしました。値段も聞かずにね(苦笑)だって、「そこしかない」って言われたら「じゃあ、そこで」ってなるでしょ?
事前申し込みをしていなかったMoose(ムース)が悪いのですから。
ヒドゥンビーチへのプライベートツアー体験記
予約から2日後、ツアーへ参加する日がきました。
当日は、通常の市内で予約するツアーとは違う港から出発ということで、Uberで港へ向かうことに。
港の名前はプンタ デ ミタ( Punta de Mita)、プエルト・バヤルタから車で約1時間ほどで到着します。
車内で爆睡しているうちに、プンタ デ ミタにあるツアー会社「リビエラ ミタ ツアーズ」に到達しました。
11時のツアー予約でしたが、予約確認メールには「15分前にはお店の前に到着しておいて下さい。」とあったので、時間通りに到着しました。
11時前なのに、周りはかなり閑散としていました。
リビエラ ミタ ツアーズの中は、お手洗いと脱衣所があるだけのシンプルなオフィスです。
受付のおっちゃんに予約の確認をしてもらい、リストバンドをもらいます。
このリストバンドは、マリエタス諸島へ行く人全員が払わなければいけない環境保護費用の領収書的なものです。
ちなみに、プエルト・バヤルタ市内出発のツアー金額にこの費用は含まれていない場合が多く、港に到着後別途支払うようです。
おっちゃんにリストバンドを巻いてもらって、いざ港へ出発です。
オフィスの目の前にあるレストランを通り抜けてビーチへ行きます。
レストランを通り抜けると、かなりどんよりとした空模様のビーチが目の前に広がっていました。
メキシコのビーチリゾートの繁忙期を過ぎていた為か、ビーチには誰一人としていませんでした。
プエルト・バヤルタの市内には結構人がいたので、他人事ですが、経営が心配になりました。
まあ、大きなお世話でしょうが(笑)
ビーチの様子を見ている間に、ガイドさん達が3人がかりで乗り込むボードの準備をしていました。
ビーチに出た時、「まさかぁ~」と思っていたボートがまさに乗り込むボートでした。
このボート、絶対揺れるやつやし!!
不安がつのりつつも、準備は着々と進み、ガイドのお兄さんたちが「カモン、カモン!」と船上から手招き。
船酔いの不安を抱えながらも乗船しました。
そして、いざマリエタス諸島へ向けて出発!!!
運転手?船長さん?とその後ろで座っているアンちゃん、そして船頭にはガイドをしてくれる若いお兄ちゃんが乗船。
これからマリエタス諸島へ行き、島の周遊ツアーを行った後にお目当てのヒドゥンビーチへ上陸というのが今回のアジェンダ。
動画で残しておくべきだったのですが、それどころじゃありませんでした。
頑張って撮った写真ですが、海がかなり荒れているのがお分かりいただけますか?
もうね、ジェットコースターに乗ってる感じでした。
かなりのスピードがでていて、ちょっと大きな波がボートに当たると、お尻がボウンッボウンッと浮くぐらいの衝撃!!
あまりに怖くって、ボートにしがみつき状態。
カメラで撮影している余裕なんてありませんでした。
マリエタス諸島観光を監視するパークレンジャーさん達
酔ってる余裕がないくらいのスピードと波の衝撃に耐える事15分、目的のイスラス・マリエタス諸島が見えてきました。
島の前には、同じような子舟が一隻・・・。
なにをしている船なのか疑問に思っていると、ツアーボートはどんどんとその船に近づいていきました。
実はこの船が、マリエタス諸島の観光を監視しているパークレンジャーさん達の船だったのです。
この人達が、1日に何人ビーチに上陸したのかを数えて入場を規制しているのです。
腕に巻いたリストバンドを全員見せるように言われるので、腕を掲げて環境保護費用を払った証を見せます。
人数を確認後、ゴーサインがでたので、さっそく周遊ツアーの開始です。
この日は潮が高く、お目当てのヒドゥンビーチへ上陸するための洞窟がまだ塞がっているとレンジャーさんから言われたらしく、上陸は1番最後にまわすというプランに変更されました。
マリエタス諸島でバードウォッチング
まずは、島に生息している鳥たちの観測からです。
島には、アオアシカツドリという足の青い可愛らしい鳥がたくさん住んでいます。
ガラパゴス諸島でしか見れない鳥だそうですが、ここ、メキシコのマリエタス諸島でも観測できるそうです。
Moose(ムース)の撮った写真では、可愛い青い足が全くわかりません。
でも肉眼で分かるくらい鮮やかな青い足をしていました。
この島、本当に鳥だらけ。岩肌は鳥のう〇こまみれで白くなっているのか、石灰岩なのか海の潮で白くなっているのかわからないくらいでした。
バードウォッチングを楽しみたいところですが、船の揺れがすごい!!
移動している間はなんとか大丈夫でしたが、鳥を見るためにホバリングしている間は最悪でした。
Moose(ムース)は、だんだん鳥どころじゃなくなってきました。
波を見つめてはいかん!と思い空を見上げると、グンカンドリが飛んでいました。
赤い喉ぼとけの鳥もいましたが、カメラはiPhoneしか持ち合わせていなかったので、クリアな写真が不可能のため鳥撮影は諦めました。
島の周りをぐるりとボートで巡っっていくツアーですが、島は見渡す限り岸壁。
人の住みやすい環境じゃないので無人島だったと言われて納得です。
もちろん現在は、鳥を保護する観点から人が立ち入ってはいけないという決まりになっています。
マリエタス諸島周辺のみどころ
ツアーはすべてスペイン語で行われており、Moose(ムース)は全く内容がわかりませんでした。
後で一緒に行った友人に何を言っていたのかを聞きましたが、船に乗っている間は、船酔いとの戦いでそれどころじゃありませんでした。
ただただ、とてもキレイな群青色の海を見つめていました(笑)
下の写真は有名?な洞窟(洞穴?)だそうです。
ボートは途中、これがお目当てのヒドゥンビーチ!?と思うような場所に停まりました。
絶壁の間に少し砂浜が見え隠れしています。
ちょっと上陸は難しそうでしたが、素敵な場所でした。
「海が荒れていない時は上陸できたのかなぁ」と疑問に思いましたが、かなり気分が悪くなってきたので質問も出来ずじまい(笑)
この後、La Bufadora (The Blowhole)という岩穴の前に連れて行ってもらい、海水が洞窟内を巡る気圧の関係で、穴から噴き出してでてくるというスポットを見学しました。
潮があまり引いてないので、噴き出しに迫力がありませんが、海が穏やかな日はかなり高くまで水しぶきが上がるそうです。
この他にも、岩がライオンの形に見えるライオンヘッドなる場所や、植物が辺り一面生い茂っている平地などを見て回りましたが、Moose(ムース)は船酔いの限界でカメラに収めるどころか、軽くギブアップ状態に陥りました。
マリエタス諸島ツアーの記念撮影スポット
Moose(ムース)の体力もほどほど限界でしたが、ツアーも最後の方にさしかかっており、記念撮影スポットに到着しました。
これを見た時は、酔いも少しばかり冷めました。
が、写真を撮影するために船の先頭へ移動してくださいと若いお兄ちゃんがにこやかに指示。
下の写真は、撮影した場所とは違いますが、ボートの先頭がどこなのかよくわかるようにと載せてみました。
つーか、むちゃぶりっしょ!?
ガンガン激しい波で揺れるボート内を移動して、手すりもなんにもない先端へ行ってポーズとれって・・・。
でも結局、恐る恐る行って、引きつった笑顔で記念撮影をしてきました。
船酔いもあり顔面蒼白という、なかなかな記念写真が撮れました(笑)
撮った写真は、こんな感じです。
ボート先端に必死でしがみつきながらなので、このガイドのお兄ちゃんみたいに余裕な感じじゃありません。
ますます、海が荒れてなければ良かったのにと思うばかりです。
ついに上陸ヒドゥンビーチ
ツアーもついに大詰め、メインイベントのヒドゥンビーチへの上陸ポイントにやってきました。
ブイが浮いていますが、入り口っぽい入り口なんて全く見えません。
このヒドゥンビーチへの上陸スポット前にもパークレンジャーの船が停泊しています。
上陸直前も、パークレンジャーさんの船に最終確認をとって、OKならヘルメットをもらいます。
海に入る前に、ヘルメットとライフジャケットを必ず装着します。
携帯ですが、プラスチックのボトルに入れて、ガイドのお兄さんがビーチまで持って行ってくれます。
Moose(ムース)は水中対応カメラを持っていないので、道中の写真はありませんが、かなり大変でした!!
ご覧のように波がかなり激しく、泳いでも泳いでも一向に前に進みません。
ライフジャケットのせいで(お陰で)、プカプカと海面に浮いている状態がかなり続きました。
やっとの思いで入り口に到達しますが、そこからが試練でした。
この入り口、思ったより海面と頭上との隙間がかなり狭い!!
さらに波が激しすぎる!!
まさに「隠れたビーチ」の名にふさわしく、洞窟の入り口付近から全くビーチなんて見えませんし、おまけに波の影響でビーチへの入り口が完全に閉じてしまいます。
「これ、ちょっとヤバくない!?」と思いましたが、すでに洞窟の入り口付近まで到達しており、入り口に侵入する波の満ち引きの力で、心の準備をする暇もなく無理やり入り口へのみ込まれてしまいました。
上記写真のように波で入り口が完全に塞がってしまい、もちろん入り口にいたMoose(ムース)は海の中。
さらに、着用していたヘルメットが頭上の岩肌に引っかかって大パニック!!
その上、息をたっぷり吸って準備して潜ったわけではないので海水飲みまくり!!
軽く溺れかかりました!!
先に入り口を抜けていたガイドのお兄さんになんとか引っ張ってもらって脱出成功!!
これにはガイドのお兄さんもヒヤヒヤ!!
後ろにいた他のツアーの人達は、これを見て何人かボートに引き返した模様・・・。
お陰で(?)ヒドゥンビーチは貸切状態でした。
かなり苦労して到着したビーチが1番のりで、しかも貸切状態だったので、溺れかけたことなんてすっ飛びました。
程なくしてから、2人ほどの勇敢な女性がビーチに到着しました。
なのでこの日は、ガイドさんも含め合計たったの5人でビーチを独占状態でした。
欲を言えば、青空で、しかも波もそんなに荒くなければ、みんなが撮っているようなポッカリと穴の空いた洞窟の全容が写真に収められたのにな~と。
でもこの日のビーチ、1度海に足を入れると波の引力が強すぎて海中に引き戻されてしまうのです。
安全第一のためこの写真で我慢しました。
もう十分満足です。
帰りの洞窟ですが、波が少し収まっていたのか、行きよりもかなり楽にボートに戻ることが出来ました。
このぐらいの穏やかな感じだと、結構簡単に誰でも行けそうな気がしましたが、天候だけは予想できませんからね。
まとめ
事前情報があまり無い状態で、ほぼ体当たりで挑んだ今回のイスラス・マリエタス諸島のツアーでしたが、結果的にはラッキーが重なって無事目的を果たすことができました。(しかも、ほぼ貸切で!)
ツアーも、団体で行くよりもヒドゥンビーチ貸切率の高いプライベートツアーだったのがかなり良かったです。
さらに、団体ツアーにはないマリエタス諸島の周遊ツアーも見ごたえがあっておススメです。
ただ、船酔いしやすい人は絶対に酔い止めを事前に飲んでおいて下さい。
じゃなきゃ、撃沈します(笑)
備えあれば憂いなし!
これからマリエタス諸島のプラヤデルアモールへ行く予定の方の参考になれば嬉しいです。