誰も教えてくれなかったアメリカ・カナダのレストランでのマナー違反行為を、現地レストランサーバー30人にホンネ調査。
日本人の方が特にやってしまうレストランでのマナー違反な行為をお伝えしたいと思います。
海外旅行の楽しみの1つであるレストランで頂く美味しい食事。また、ワーキングホリデーや留学で滞在されている方にとっては、友人と楽しく過ごす外食の時間。
どちらの場合でも素敵な時間を過ごせるように、マナーを伝授致します。
これを読んで心当たりのある方は、即刻止めて下さい!!
北米レストランの仕組み
”仕組み”なんて大袈裟なとお思いかもしれませんが、実はこのレストランの仕組みが、私達日本人をマナー違反者にさせているのです。
- それぞれのサーバー(ウェイトレス・ウェイター)が、店から割り当てられた数のテーブルのサービスを、専属で担当するスタイル。
- 日本のように、サーバー全員がすべてのテーブルのサービスに従事するスタイル。
2つ目のスタイルは、ジャパレスなどアジア系レストランに多いですね。ちなみに、ジャパレスはジャパニーズレストランの略です。(念の為の補足です。当たり前やん!の方、スルーして下さい。)
それが一体なに!?
は!?と思われた方、危ないかもしれません!マナー違反者の可能性大です!
みなさんもちろんご存知かと思いますが、北米ではチップ(サービス料金)制度があります。このチップ、実はサーバーのお給料の一部なのです。
サーバーという職業(バーテンダーも含む)は、最低賃金が他の職業の方と比べて低く設定されています。なのでチップは死活問題なのです。
分かってきましたか?1つ目のスタイルのレストランサーバーは、与えられたテーブルをいかに効率よく回転させ、より多くのチップを手に入れるという使命があるのです!(お給料に関わりますからね!)
そこをご理解頂くと、なぜあなたがマナー違反者になってしまっていたのかお分かりいただけると思います。
ではみなさん、用意はいいですか?マナー違反者はしっかりと改めて下さい!
その1・担当サーバー以外のサーバーを何度も呼ぶ
「エクスキューズミー!!」と、大きな声で担当サーバー以外のサーバーを何度も呼び止めたことありませんか?Moose(ムース)はあります!!(苦笑)
「同じレストランで働いている従業員なのだから、呼び止めてもいいでしょう」と、思いますよね。
もちろん1度や2度、どうしても緊急に伝えたいこと(注文の変更等)や必要な物があれば、他のサーバーの方に伝言をお願いするのはアリです。
しかし、他のサーバーの方も専属で担当しているテーブルがあることをお忘れなく!
2つ目のスタイルのレストランでは、全く問題にならない行為でも、1つ目のスタイルのレストランサーバーからすれば、その行為はサーバーの方への侮辱です。
サーバーの方達は、プライドを持って私達をもてなそうとしてくれています。レストランによっては、食材やアルコール類に関しての知識テストがある程、厳しい世界なのです。
ぜひ、あなたの担当サーバーのサービスを受けるようにして下さい。
その2・手を振り続けてサーバーを呼び止める
ひらひらひらひらとレストラン内でサーバーが来るまで手を振った事、一度はありますよね?もちろん、Moose(ムース)もやりました!!(苦笑)
サーバーがテーブルに来ない=忙しい!のです。あなたのサーバーが担当しているテーブルは、あなただけではありません。
思い出して下さい!マナー違反行為その1を!他の人があなたの担当サーバーに何か頼んだのかもしれません。
ね?あなたがマナー違反をすれば他の方(後々自分)に迷惑がかかるのです。(大袈裟ですが本当です。)
もちろん、小さくサッと手を挙げたり、天皇皇后両陛下のように小さく上品に少しだけ手を振って担当サーバーの気を引くぐらいならOK範囲です。
あくまで控えめに!です。
手を振り続ける以外にも、ドラマのように指をパチンと鳴らす、口笛で呼び止める等も失礼な行為に当たりますので、絶対にしないようにしましょう。
その3・食事が終わってもダラダラと居座る
あなたがいるのは、24時間営業のファミレスではありません。
サーバーは、担当テーブル数が限られている=収入源が限られているのです。
担当サーバーのサービスが終了したら、なるべくキリの良い所で切り上げて、カフェやバーなどへ移動して話の続きをしましょう。
「お金を払ったんだからどれだけいようと勝手でしょ!」と、お思いのあなた。その通りです。反論の余地はありません。
しかし、あなたがサーバーの立場だったら?お給料が減らされて嬉しいですか?
気持ちよくサービスを受けたのならば、少しくらい思いやっても罰は当たらないはずですよ。
サーバーは生活が懸かっているのです!さっさとお暇して下さい。
その4・勝手にイスやテーブルを移動させる
「キャー、○○ちゃん来れたんや!こっち座り!!」と、隣のテーブルのイスを引っ張り出したこと、ありますよね?
イスのみならず、料理を置くスペースが足りないからとテーブルをくっつけたことも、ありますよね?
Moose(ムース)は、みーんな心当たりがあります!!(涙)
何度も繰り返しますが、サーバーは担当しているテーブルが決まっています。お金が絡んできます!
あなたの移動させたそのテーブルは、他のサーバーのもの(金銭源)かもしれません。
一言、担当サーバーに相談しましょう。たった一言あるだけで、サーバー達は快くあなたの希望を叶えるため人力を尽くしてくれるでしょう。
その5・チップをすべて小銭で支払う
旅行最終日、1円玉や5円玉に相当するコインを山のようにチップとしてテーブルに残していったこと、ありませんか?
お財布の中身を整理するように、ジャラジャラと小銭を渡したこと、ありませんか?
Moose(ムース)はありますよ!!もちろん!(懺悔します・・・。)
チップは、お会計額の15~20%を上乗せするのが、北米の常識です。
例えば、$70の伝票の場合は、だいたいチップ$11(この金額で15%)を上乗せして支払うのが礼儀です。
15%以下の金額、例えばお会計金額$70に対して、チップ$4をすべて10円玉と5円玉に相当するもので支払ったとします。これは大変失礼な行為にあたります。
サーバー達は銀行の両替機ではありません!!小銭処理をしないで下さい。(サーバー談)
さらに、上記の金額ではチップの額が足りません。
サーバー達は、チップアウトと言って、料理を作ってくれたシェフ達やカクテルなどアルコール類を提供してくれたバーテンダー、さらにお店(通常バッサーやホステス達に渡ります)に自分のチップから数パーセント支払わなければいけないのです。
支払う金額は、そのサーバーの売り上げ額によって変わります。レストランによっては、8%も払わなければはらないところもあります。
15%貰ったチップから8%引いた残りが、サーバー達の取り分になります。基本給が少ない上にさらに取り分が減ってしまうのです。
おわかりですか?チップを支払わないのは言語道断、ましてチップアウトの金額に達しないチップの額はもう大罪です!(大袈裟ですが、サーバー達の死活問題です!)
チップは必ず支払いましょう。どうしても小銭しかないのであれば、支払う前に一言添えるようにしましょう。
日本にはないチップの習慣は、慣れないとどうしてもケチりがちですよね。でもチップアウトの事実を知ったからには、ぜひしっかりとチップを支払うようにしましょうね。
まとめ
いかがでしたか?これを読まれたあなたが、マナー違反者で無かった事を祈ります。Moose(ムース)のようにマナー違反者だった方、ぜひ明日から悔い改めて下さい。
最後にもう一度だけ、おさらいしておきますね。(笑)
- 担当サーバー以外を何度も呼び止めない
- 手を振り続けてサーバーを呼ばない(指を鳴らしたり口笛もダメです!)
- 勝手にイスやテーブルを移動させない
- チップをジャラジャラしない(小銭しかない場合は一言添える)